松籟ステークス◆沢田準の競馬を楽しく

阪神の5日目の第10レースに松籟ステークスというレースが行われる。古馬3勝クラスだ。

この名のレースは昔から行われている伝統的なものだが、かなり以前の事だがこんなことがあった。

競馬週刊誌の表紙に「障害ステークス」と書かれていたのだ。

松籟とは「松風」の意の漢語的表現だが一般的に使われる言葉ではなく、競馬で当たり前の障害とどこかで取り違えてしまったのだろう。

印刷されてあっと思ただろうが仕方なくそのまま使ってしまったのだろうか。

ところで松籟ステークスは近年は京都の2400メートルという距離で行われている。今年は京都が改築中のため阪神となる。

しかし距離が3200メートルと変わる。なぜ今年は3200になったのだろうか。

テレビ中継によると春の天皇賞は阪神の3200メートルで行われる。

阪神の3200は向こう正面の外回りでスタートし2週目は内回りというコースだが、現在のコースではこれまでこの距離のレースは行われていない。

そのため天皇賞の試走として松籟ステークスを3200で行うという事だった。

阪神の3200のフルゲートは18頭。ただし1月から3月26日までは重賞以外は16頭でありそのため松籟ステークスは16頭だ。

しかしわざわざ松籟ステークスを3200にしてこの距離の試走を行う必要があるのだろうか。

1週目は外回りだからスタート地点から3コーナーまではかなりの距離があり特に問題はなさそうだ。京都の3000の方がコーナーまでの距離ははるかに短い。

まさか今後もずっと松籟ステークスを3200にするという事ではないだろう。

ところで春の天皇賞を阪神で行うのは初めてではない。戦後でも1965年、70年、80年、94年が阪神だ。

しかし当時は外回りコースはまだなかった。スタート地点は当時あった1600のシュートの2コーナーの手前だった。

つまりスタートしてすぐに2コーナーというわけでかなり無理なコース設定だが長距離でありスタートはスローだからという事だろうか。

3000なら問題はないが、しかし天皇賞であり距離を詰めるというわけにはいかなかったのだろう。




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