変則開催◆沢田準の競馬を楽しく



9月30日の阪神開催は台風24号の直撃で延期となった。しかも2日遅れの10月2日の火曜日に代替開催が行われた。

これで困ったのは金沢競馬だろう。この日には金沢の年間最大のレースであるダートグレードの白山大賞典が組まれていたのである。

もちろんグリーンチャンネルで実況が行われ馬券は各地で発売される。馬券の売り上げが期待されるのは当然だ。

ところが阪神開催がぶつかってきてしまった。阪神だけとはいえ中央にかなうわけはない。

発走時刻は4時30分で阪神の最終より遅く何とかグリーンチャンネルで中継は行なえた。

しかし中央の中継の中で白山大賞典の下見所での馬の紹介が行われたとはいえ、本来は下見所気配、予想やオッズ表示などで編成される中継が、放送開始後わずか5分で発走ではどうにもならない。

まるで最終の第12レースがメインのような中継になってしまったのである。

それにしてもセントライト記念の週、毎日王冠の週の3日間開催のほかに変則とはいえここでも3日間開催で行われることになってしまった。

今回は日曜日と火曜日は中山と阪神のそれぞれ単独開催だったが、本来の3日間開催の日は2場でフルにレースが行われる。

正直なところ3日目になると今日も競馬があるのか、土日だけで十分ではないかといった思いになるのだ。

地方のファンにしてみれば、南関東では月曜から金曜まで5日間の開催が普通であり3日間開催で長いとはどういう事かといわれそうだが、5日間を完走するファンは少ないだろう。

ところで最近は通常とは異なる開催が行われるのが面白い。9月24日から28日は浦和開催だった。ところが26日と27日は同時に大井のナイターが行われた。

大井開催は東京MXテレビで実況中継が行われる。浦和の最終に近いレースと大井の始めの頃のレースは発走時刻が重なる。

このためMXでは浦和と大井の2場の中継という珍しい放送となったのである。

祝日の10月8日には中央で京都大賞典、盛岡で南部杯、さらに大井でのナイターがある。中央はもちろんグリーンチャンネルで中継されるが、南部杯は中央終了後17時からの中継である。

というのは南部杯の発走時刻が17時30分なのだ。この日の日没は17時8分でつまり南部杯はナイターで行われる。

盛岡にも照明施設が設けられたのである。岩手では薄暮開催と呼んでいるが、ヨーロッパで行われる本当の薄暮開催は日没の遅い季節に照明なしで行われるものだ。

従って岩手の薄暮開催というのは普段よりレースの発走時刻をやや遅くして、一部のレースをナイターで行うというものだ。

そして東京MXテレビでは大井のナイターの中継も行われる。この日は朝から夜まで中央、南部杯、大井と競馬中継が各地で連続に行われるというわけである。




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