的場騎手新記録◆沢田準の競馬を楽しく

大井の的場文男騎手が地方競馬7152勝の新記録を達成した。最後にきてなかなか勝てないようになり的場騎手は毎日のように報道陣に「すみません」と謝っていたようだ。

7月最終週から8月初めまでの大井開催での記録更新が予測されていたがそこでは達成されず、8月5日には佐賀で騎乗。しかし佐賀でも勝てずようやく6日の浦和でタイ記録を達成した。

そして12日の大井でついに新記録というわけである。この間ずっと付いていた報道関係者は少なくなく、斎藤修氏のブログによるともはや合宿のようだったということだ。

それにしてもあの佐々木竹見騎手の最多勝記録が破られる日が来ようとは。私が本格的な競馬ファンになったときは竹見騎手は年間400勝、500勝を上げたピーク時は過ぎていたが、それでも300勝から200勝で南関リーディングを独占していた。

通算3000勝、4000勝、5000勝と勝ち数は上がる一方、追随する騎手は不在だったのである。

ところが的場騎手が出現した。竹見騎手と的場騎手の勝鞍の伸ばし方には大きな違いがある。竹見騎手は年齢の若い時代に多く勝った。一方的場騎手は若い時にはあまり勝てず、年齢が高くなっても勝ち続けている。

5000勝から7000勝に達するのに的場騎手は11年だが竹見騎手は20年掛かっている。的場騎手の追い込みの鋭さがわかる。

的場騎手が5000勝の頃には、竹見騎手の記録を抜けるなどとは考えもしなかったといってるのも当然だろう。

ところで記録達成の翌々日、朝に配達された朝日新聞を開いて驚愕した。

「的場文男騎手日本新記録7152勝達成!」という大見出しを付けた2ページの全面広告に出くわしたのである。

全国紙の朝日での全面広告、それも2ページだ。ちょうど真ん中のページであり完全に見開きである。三大新聞の全面広告となれば一体いくらするのか。

全く予想外のことをしてくれたものだ。広告といっても的場騎手の主な騎手キャリアの記事と一覧、的場騎手の思い出のレースとコメントなど紹介記事といったものである。

この全面広告を出した主体はどこか。SPAT4についての説明が広告らしく載っているが、南関4場のロゴマークが出ているからやはり南関の競馬場によるものだろうか。

なお他の三大紙である毎日、読売にはこの広告は出されてはいなかった。たまたま大井の広報に聞いたところ、さすがに他にも出すまでには行かなかったということだったが、まあそれも当然だと思われた。




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