来夏から条件戦の呼称変更「500万円下」→「1勝クラス」



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 JRAは25日、大阪市内で定例記者会見を開き、競走条件の呼称変更を発表した。来夏に実施される降級制度の廃止と同時に、長らく定着してきた条件戦の「◯万円下」という表現は「◯勝クラス」へと変更される。


 来年夏の降級制度廃止に伴い、「◯万円下」というクラス分けの呼称が廃止される。それぞれ「◯勝クラス」に変更。ファンにとって、より分かりやすい表記となる。新馬、未勝利、オープンについては現行通り。変更後も、当面は混乱を避けるため現行表記が併記される。

 降級制度は、古馬の在籍頭数確保を目的に定着してきたが、一方で降級馬が好成績を残すなどクラス内に実力差が発生。高条件馬の減少で高条件レースが編成できない、少頭数の競走が増えるなどの問題もあったことから、昨年7月に制度の廃止が決まった。「◯万円下」や降級制度が新規ファンにとって分かりづらい、という指摘も今回の変更で解消される。

 早期にオープンや重賞で賞金を加算した馬が、実際の勝利数より上のクラスにランクされることも生じるが、おおむね混乱はないと判断された。逆に、今年の降級馬がそのまま勝てない場合、来夏には2勝馬が1勝クラス、3勝馬が2勝クラスに在籍することも起こりうるが、こちらは年数がたてば確実に解消される。長年慣れ親しんだ呼称が消え、中央競馬は新たな時代を迎える。


★その他の発表

 ◆札幌競馬場場内エリア 7月14日にリニューアルオープン。「ターフパーク」の愛称で、女性やファミリー層の来場を見込んでいる。

 ◆リステッドレース 来年からオープン特別競走の約半数が「リステッドレース」に格付けされる。従来のオープン特別を「リステッド」と「非リステッド」に区別。実績のあるオープン馬が非リステッドに出走する場合、斤量などで不利になるように設定される見込み。リステッドへの格付け予定は65レースで、賞金も非リステッドより高く設定される。

 ◆即PAT指定銀行 新たに株式会社じぶん銀行が追加。新規加入キャンペーンが実施される。

 ◆ライトウインズ 9月22日に、大阪府泉佐野市の「ライトウインズりんくうタウン」がオープン。

★1勝馬ソルタス 「3勝クラス」に

 来夏の降級がない現3歳馬で、サトノソルタス(共同通信杯2着)やグローリーヴェイズ(きさらぎ賞2着)は、このままだと1勝馬ながら「3勝クラス」にランクされる。また、GIで2着が3度あるサウンズオブアースは、まだ2勝馬だが当然、オープン在籍のままだ。