道悪◆沢田準の競馬を楽しく


◆沢田準【競馬を楽しく】
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フランスのグループレースの結果が伝えられヨーロッパ各国の平地のメインシーズンがスタートした。冬の間は主要レースが全く行われないパターンレースがシーズンに入ると一気に増えるので、フォローする側は忙しいことになる。

ところがフランスのシーズントップのパターンレースである3月17日のサンクルーでのエクスビュリ賞は2000メートルだがタイムは2分24秒49、続くエドモンブラン賞(4月2日)は1600で1分48秒48と非常に遅い。

さらに翌週(4月8日)のロンシャンでの2000のアルクール賞は2分14秒58でこれも時計のかかり方は異常だ。

馬場状態は英語ではヘビーと表示されており非常に悪い馬場だったことがわかる。

今年はフランスでは天気が悪く雨が続きなんとセーヌ川が氾濫したとのことで、セーヌ川沿いにあるメゾンファフィットは冠水してしまった。

このため本来はメゾンファフィットで行われるジェベル賞、アンプルダンス賞(4月9日)はドーヴィルで行われた。

ドーヴィルの馬場状態も同じくヘビーだが1400のこの両レースは1分28秒67、1分30秒35であり、時計は掛かっているがパリ程ではない。

昨年の秋は日本でも馬場が荒れ天皇賞秋が2分8秒3、菊花賞が3分18秒9と近年ではありえないタイムとなったがこれは例外的で、天皇賞秋では1分57秒台、58秒台が当たり前となった。

これは馬が強くなったことはもちろんだが芝の馬場状態が格段に良くなったことが大きい。昔は内埒寄りの芝は完全に剥がれてしまい、雨が降ると馬群は大外を回るというレースが普通だった。

芝がよくなったのは競馬場だけではない。陸上競技場やサッカー場も同じだった。昔のサッカーの映像を見るとゴールエリアでは芝は剥がれ土がむき出しになっている。

やはり雨が降ればどろどろで選手は泥だらけだった。これは日本だけではなく外国も同じで、古い画像を見るとこんなに芝が悪かったのかと驚くのである。

ところで道悪馬場となると思い出すのが1973年の函館だ。この年の函館は雨が降り続き、道悪を通り越したびしょ濡れの馬場で行われた。

函館記念は2分16秒4、函館3歳ステークスは1分21秒7という掛かりようである。このような馬場になることは日本では今後は起こらないだろう。

しかし外国では現在でもありうるということだ。やはり新シーズンが始まったアイルランドでは、3月25日のナースでの8ハロンのパークイクスプレスステークスでは1分51秒10というタイムだから驚かされるのだ。




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