JRA賞◆沢田準の競馬を楽しく


今週のグリーンチャンネルの地中海ケイバモードで面白いシーンがあった。メイン解説の久光匡治氏に対する視聴者からの質問で、年度代表馬になぜオジュウチョウサンを選んだのかというものだった。

JRA賞の記者投票の詳細をみていなかったのでJRAのホームページを確かめたところ、オジュウチョウサンには久光氏を含め3票が入っておりなるほどと思ったのである。

久光氏の説明は平地と障害を同列に考えているので、昨年はオジュウチョウサンが抜群だったということであり、一つの見識と思われた。

なお最優秀障害馬に該当馬無しが1票あったが、この記者は2016年にはオジュウチョウサンに投票しているので投票ミスということだろう。

なおJRA賞は放送局、一般紙、スポーツ紙、専門紙などの記者による投票で行われ、2017年の投票は290人の記者によるものだった。

これだけの記者数の投票としているのは平均化して最良の結果を得ようということだろう。

しかし時には妙な馬への投票があって話題になることもある。というのは競馬記者といっても競馬のすべてに通じているというわけでもない。

それぞれの記者は自分の担当部分が決まっており、その分野については非常に詳しいがそれ以外には詳しくないこともあるだろう。

かつてまだ3歳(当時)のチャンピオンシップが朝日杯3歳ステークスと阪神3歳ステークスと東西に分かれていた当時、関東の記者のほとんどが朝日杯の勝馬を3歳代表馬に、関西のほとんどの記者が阪神3歳ステークスの勝馬に投票し、関東の記者数が関西より多かったため、朝日杯の勝馬が3歳代表になったこともあった。

また以前のことだが、東京大賞典の前に投票する記者がいると嘆いていた人がいたこともある。

JRA賞のような選考は少数の本当の識者による合議で決めるのが適当なのではないかと思うが、今さら変更することはないだろう。




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