香港国際のテレビ◆沢田準の競馬を楽しく

香港国際レースが終わり日本の馬は勝てなかった。今年は年間を通じて昨年のような世界各地での活躍は見られなかったが、それでもヴィブロスがドバイターフを、またネオリアリズムがクイーンエリザベス2世Sを勝っている。

外国のG1を勝ったら以前だったら大騒ぎになったものであり、ある意味で贅沢になったものだ。

オーストラリアへ移ったトーセンスターダムがG1を2勝したことで、日本馬の優秀さを別の形で証明したともいえる。

来年以降も日本の馬が外国で活躍することにより、日本の馬の強さを示してもらいたいものである。

ところで香港国際レースの中継画像を見ていて気になることがある。

ヴァーズではスタート地点が4コーナーからスタートするが、スタート後の直線の中ほどで芝トラックの上にレース名と出走馬の服色と国旗が写されるのだ。

馬が走っているのにこんなものを映されても誰も見ないだろう。単に邪魔なだけである。

さらにスタートから1コーナーまでの距離が短いカップでも同じように映すのだから驚く。これは今年に始まったものではなく以前からずっと行われている。

毎年まだやっているのかと思っていたが全くやめる気はなさそうだ。こんなこともできるのだとその技術を見せつけたいのだろうかを疑ってしまうのである。

そして最後の直線では残りの距離が映されるが、これは日本でも行われておりこちらは問題無い。もちろんこれらはヴァーチャルだが、始めはトラックの上に実際に投影していると思った人もいたようであり笑ってしまったこともある。

ヴァーチャルで競馬の中継画像に手を加えるのは香港だけではない。フィニッシュラインの線を描くことはフランスなどでやっているし、レース名を描くこともある。

以前には凱旋門賞で直線の芝の色を薄くから濃くなるように手を加えたことがあったが、さすがにこれは不評だったのか今はやめてしまった。

オーストラリアではスポンサーのロゴをトラックの上に映すこともある。これも馬の姿に重なるので邪魔だ。

とにかくヴァーチャルで中継画像に手を加えることは最低限にしてほしいものである。




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