競馬アナウンサー◆沢田準【競馬を楽しく】


◆沢田準【競馬を楽しく】
http://bit.ly/1BFqU5c


少し前のグリーンチャンネルの地中海ケイバモードで、ラジオNIKKEIのアナウンサーの仕事振りを紹介するという特集があった。

アナウンサーの仕事は雑誌などに書かれたものを読んで大体のことは知っていたつもりだったが、テレビで見たのは初めてだった。

事前の準備で最も有名なことは服色の塗り絵だが、塗り絵だけではなく出走馬の馬名もアナウンサーが自分で書くということだ。その方がよく覚えるられるということだそうだ。なるほどとおもわれたのである。

そして実況は一人だけではなく補助にもう一人のアナウンサーが付くということを知ったのもこの特集だった。

実況するアナウンサーは馬群を順に追っているので、全体を同時に見ているわけではない。落馬があった場合など補助のアナウンサーがそれを伝えるのだ。

特集のゲストは小塚アナウンサーだったが、馬名を忘れたことはないですかという質問に、忘れたことはないが夢ではよく見ますという答えには、やはり大変な仕事だと思ったものである。

かなり前だが「優駿」誌で、新人のアナウンサーが実況中に馬の姿が消えてしまって慌てるシーンがあったが、実は中山のバンケットだったという4コマ漫画でがあったことを思い出したのだった。

実際のところ競馬の実況中継という仕事は、アナウンサーであれば誰でもすぐできるというものではない。

東京12チャンネル(現在のテレビ東京)が競馬中継を始めた時、初めは当然自局のアナウンサーを使った。ところが全く実況ができず気の毒になってしまった。

おそらく他のスポーツと同じことだと考え練習をしなかったのだろう。もちろん服色の塗り絵もしなかったのではないか。

となりに競馬中継が本職だった元の日本短波放送のアナウンサーが付いており、馬名を小さな声で教えているのがマイクに入って聞こえるという始末だった。

あらゆるスポーツであれほどひどい中継はその後現在まで見たことがないというものだった。

次の週からどうしたのか忘れてしまったが、競馬実況中継をやったことがないアナウンサーが短期間で上手になるわけもない。

おそらく元日本短波放送のアナウンサーに実況してもらったのではないだろうか。

たしかやはり日本短波放送のアナウンサーだった小坂氏だったと思うが、ダービーで全頭の馬名をアナウンスすることが目標だと週刊誌のコラムで呼んだことがある。

フルゲート28頭の時代だ。ベテランアナウンサーでもそう考えるほど競馬の実況は難しいのである。


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