新監督のサポート役に やはり澤氏がなでしこ復権“頼みの綱”



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2016年3月12日(土)9時26分配信 日刊ゲンダイ



 なでしこのリオ五輪予選敗退でスポーツ系メディアが、佐々木則夫監督(57)の長期政権がもたらした弊害を書き立てると、佐々木監督は「負けた時にゴシップ記事を書くのはスポーツ紙じゃない」とメディア批判。

 するとスポーツ系メディアは臆面もなく手のひら返し。「日本サッカー協会がノリさんに甘え続けた」「気配りと励ましの人」「世界一に導いた名将ノリさん なでしこは人生の宝」などと追従記事のオンパレード。見苦しいのひと言である。

 ともあれ、これからのなでしこ報道は「次期監督は誰なのか?」が中心となっていく。すでに後任監督としてU―20日本女子代表の高倉麻子監督(47)の名前が浮上。13年から年代別女子代表コーチを歴任する大部由美氏(41)のコーチ就任も取り沙汰されている。

「高倉さんは14年に、U―17女子代表を率いてU―17女子W杯に出場。見事に優勝を飾っている。なでしこは15年カナダW杯で準優勝。ちゃんと結果を残したが、佐々木監督と一部主力選手との折り合いは悪くなる一方。カナダW杯後、高倉新監督就任の機運も高まったが、高倉新体制で臨んでリオ五輪本大会に行けなかった場合、新監督の経歴に泥を塗ってしまうことになる。佐々木監督でリオ五輪に出場。五輪の後にタイミングを見計らって高倉新監督に政権を移譲するというのが、サッカー協会の描いた青写真だった」(サッカージャーナリスト)

 まさかの予選早期敗退で新体制移行のシナリオが狂った。なでしこの急落したブランドイメージを回復させ、ベテランたちに代表引退の引導を渡し、同時に世代交代をスムーズに進めてチームを強化していく――のは高倉“新”監督にとって酷な注文というワケである。「そこでレジェンドが立ちあがった」とマスコミ関係者がこう続ける。

「昨年の12月に現役を引退した澤穂希さん(37)は五輪予選中、テレビ中継局NHKのゲストを務めた。そこでチームの惨状を目の当たりにし、なでしこが一気に世間から忘れられてしまうのではないか、という危機感を覚えた。そこで澤さんは『引退してもなでしこOBには変わりない』『忘れられないように広告塔になるのもいとわない』と決意したようです。監督に必要な指導者ライセンスを持っていないので総監督といったような肩書になるが、女子サッカーに積極的に関わり、なでしこの復権を図っていく」

 澤氏に反対意見の言える人間は、女子サッカー界に一人もいない。なでしこはこれからもレジェンド中心に回っていく。





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