維新混迷、官邸誤算=野党再編が加速-「大阪都構想」反対多数



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2015年5月18日(月)1時19分配信 時事通信



 「大阪都」構想が17日の住民投票で否決され、構想実現に政治生命を懸けた橋下徹大阪市長(維新の党最高顧問)は政界引退を表明した。江田憲司代表も辞任を表明、同党は一気に混迷状態に陥った。維新の協力を得て憲法改正を目指していた安倍晋三首相ら官邸サイドも戦略の見直しを迫られる。一方、民主党との連携に否定的な橋下氏の影響が排除されることで、野党再編の流れが加速しそうだ。

 橋下氏は今回の住民投票に際し、構想が否決されれば「政治家を辞める」と公言してきた。大勢判明後の記者会見でも「政治家は僕の人生から終了だ」と明言。今後の復帰も完全否定した。

 関係者によると、橋下氏は先の大型連休中、上京して公明党の支持母体である創価学会の幹部と接触したとされる。支援を要請したとみられるが、結果につなげられなかった。
 橋下、江田両氏の「二枚看板」が相次ぎ一線から退く意向を示したことで、同党の混乱は当面収まりそうにない。維新の中堅議員は「これから一体どうなるのか」と不安を口にした。

 橋下氏を「側面支援」してきた官邸サイドも無傷ではいられない。菅義偉官房長官はこれまで、「改革に向けた大なたを振るう必要がある」と都構想に共感を表明。反対に傾く自民党本部と溝が生じても、維新に肩入れしてきた。政権中枢は17日夜、「きょうはコメントは出さない」と言葉少なだった。官邸の判断に与党内から批判が上がる可能性もある。公明党の中堅議員は「グッバイ橋下氏だ。官邸は利用価値がなくなったと判断するのではないか」と冷ややかだ。

 憲法改正に向けて官邸サイドは、(1)住民投票で勝利した維新が勢いを得て、来年の参院選で議席を拡大(2)自民党と合わせ、改憲発議に必要な参院での3分の2以上の勢力を確保して発議環境を整える-との絵を描いていた。だが、維新の党勢が上向かなければ官邸サイドの戦略も白紙に戻さざるを得ない。

 一方、自民党に対抗する野党勢力の結集を目指す民主党は、維新内の動きを注視している。今後、「民主党基軸の再編」(ベテラン)の動きが強まるとみられる。同党の若手は17日、「維新の勢いが弱まることはあっても、強まることはない」と指摘。「この機を逃さず、参院選の選挙区調整や、維新議員の引き抜き工作を始めないといけない」と語った。 





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