青木義明です。先々週あたりからバイオリズムか好転してきたようで、先週はメルマガ誌上の公開予想も2連勝となりました。下記の集計表のように2万円の元金が8万円になり、回収率も400%を超えました。しばらく低迷していた「フェニックス」が息を吹き返した感じですから、今後にご期待ください。

また、有料情報でも皐月賞を馬単4点で的中。我ながらいい予想でした。ただ、購入配分においてもっと黒字幅が獲得できた点は反省材料であり、予想家ではなく「プロ馬券師」としてはまだ完全復調とは言えません。皐月賞の買い目と有力馬の配合分析なども下記に掲載しましたので、ご参照ください。


(メルマガ公開予想集計)
◆04.18-19
戦績  2戦2勝
投資額 2万0000円
獲得額 8万1950円
回収率 409.8%


【土曜日・誌上公開予想】

中山10R/下総特別(ダ1800、15時00分発走)
◎09バンズーム

馬連・ながし
09→04.06.07.10.12
5点×1000円

3連複・軸1頭ながし
09→04.06.07.10.12
10点×500円

計10000円


【に曜日・誌上公開予想】

中山08R/袖ヶ浦特別(芝1800、13時55分発走)
◎04ファントムロード

馬連・ながし
04→03.06.10.11.12
5点×1000円

3連複・軸1頭ながし
04→03.06.10.11.12
10点×500円

計10000円

◇◇◇


中山11R/皐月賞
◎08サトノクラウン(1番人気6着)
○02ドゥラメンテ(3番人気1着)

馬単
08-02 6000円
02-08 6000円
08-05 6000円
02-05 2000円→15.3倍的中

計20000円


【人気馬3頭の配合ジャッジ】

1.◎サトノクラウン

この馬の配合分析はかなり難解だ。これまで3連勝をしているので能力が高いのは間違いない。しかし、父のマルジュ、母のジョコンダともに気難しい配合パターンなので、小生は勝てないことも、想定して「2着の目」もあるし「タテ目」も必要と考えた。

ただ、自身にはバックパサー5×5とノーザンダンサー4×5があるので坂のあるコースと小回り向きの爆発力を想定して1番手評価に。パドックで馬体を診たがあまり胴伸びのない馬で小回りの適性は確認できた。しかし、馬場に入って増した気負いのせいか、スタートで出遅れ、さらに加速しようとした4コーナーで勝ったドゥラメンテに大きく外に振られて持ち前の爆発力は不発に終わった。ダービーでは高く評価しないが、馬場が悪くなり、スローペースなら距離はこなせるだろう。

2.○ドゥラメンテ

この馬が一番シンプルでオーソドックスな配合。インコースを引いたので好位から抜け出すと想定した。祖母がトニービン産駒の名牝エアグルーヴで、これにサンデーサイレンスを配合して名牝アルマームードのセオリー的クロスを獲得したアドマイヤグルーヴが母。そして大種牡馬キングマンボの代表産駒キングカメハメハが相手となってドゥラメンテが誕生した。父のキングカメハメハはネイティヴダンサーのクロスをもち、なおかつノーザンダンサー3本クロス馬で、さらに気難しくも大レースに強いリボーの血脈を内包する。

すなわち、母からアルマームードの、父からネイティヴダンサーとノーザンダンサーのクロスをそれぞれ注入されたドゥラメンテは小生の「ノーザンダンサー基軸論」の配合分析にもっともかなった馬だ。そしてパドックでも全く落ち着いていて、むしろ気迫が乏しいくらいだったが、伸びのある馬体はメンバーで最右翼といえる。

ただ、レースでは小生の意に反して後方からのマクリ戦法をデムーロは採用した。この点は彼の馬の背にまたがってみての判断だろうし、インコースから大外に膨れた4コーナーの御法で9日間の騎乗停止になったように、そして勝利インタビューで何度も難しい馬だと表現していたように、先行したら末がもたないと判断したのだろう。さすがである。

テン乗りの名手ミルコ・デムーロをかくも手こずらせたドゥラメンテの配合的要因を探れば「疑似リボー・クロス」もその一因たり得るかもしれない。母系のトニービンが内包するプリンスシュヴァリエは、その血統構成がリボーと酷似しているため、小生は週刊誌の時代からこの両者を血統表内に共有させることを「疑似クロス」として評価した。安馬だったトニービンが小柄な馬体でありながら凱旋門賞を制しえたのはこの「疑似リボー」のプリンスシュヴァリエ血脈を内包している点にも起因するだろうが、半面で「リボー」は気難しい気性の持ち主としてもつとに有名だ。今後の気性的な成長がポイントとなるだろう。

3.リアルスティール

3頭の人気馬の中で「これは勝てない」とすぐに判断できたのがリアルスティールである。ディープインパクト産駒の成功パターンとしてちょっとした血統ファンなら知っているのがストームキャット牝馬とのニックス配合だ。まして大種牡馬キングマンボが直近にいる名牝系だから「素人好み」するのは致し方ない。

だが、配合をその馬自身の9代クロス分析のみならず、その両親まで深く掘り下げるのが小生の分析論だ。そこで一言で表せるのが「緻密型」の配合パターンということである。すなわち、両親から縦横無尽に多様な血脈をクロスさせる一方で「異系血脈のクロス」がプールされてない「緻密型」となっていること。この配合パターンの特徴は、相応の高い能力を獲得するものの最後の踏ん張り、底力、勝負根性を欠くところにある。

リアルスティールは自在なレース巧者だが「緻密型」ゆえに中山の直線の急坂は応えるとみたが、レースもその通りになった。福永がうまく抜け出したが、荒々しいドゥラメンテの男性的な破壊力の前に一蹴されてしまった。この馬は急坂の中山ではなく、ダラダラ坂の府中や平坦コースがベストの舞台だろう。また、パドックではかなりチャカついていて気性の幼い点も示していた。

この時期の3歳馬に馬体も気性も完成を求めるのは酷だが、しかし、競馬は相対的な能力比較のスポーツだから、その時点で仕上がっている馬が勝つのはやむをえない。似たような配合馬のキズナもダービーを勝って、しかしその後の成長力を欠くから牝馬のラキシスにも負けた。リアルスティールの軌跡もその可能性を否定できないが、次に◎を打つことはない。



ということで、配合の読みと、競馬の予想はひとまず的中したと言えよう。だが、小生はこの「週刊競馬通信」のライター諸氏への原稿料を自分の馬券で稼ぎ出さなければならない立場だ。つまり、馬券師としては「馬単4点」の購入比率を最悪のものにしてしまったことを深く反省している。


◆青木義明の競馬一直線
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